(4月24日追記)
4月30日発売「風都探偵(16)」の表紙とあらすじが公開されました!
(3月6日記事公開)
「風都探偵(16)」が4月30日発売
『仮面ライダーW』正統続編 新章開幕!
「風都探偵(16)」が4月30日発売です。
アイドルユニット“クイーン&エリザベス”に
訪れる微笑ましき仲違い。
関係修復の方法を探る最中、
クイーンが忽然と姿を消し…!?
裏風都に響く笑いが“人間狩り”の開始を告げる。
奇怪非道なドーパントが人々の生命を弄ぶ中、
引き裂かれた女王たちの瞳に、光が灯る!!
原著:石ノ森 章太郎
脚本:三条 陸
絵:佐藤 まさき
「風都探偵(16)」は
2024年4月30日発売
価格:770円(税込)
2024年4月30日発売 | Amazon価格:¥792 | JANコード:9784098627622 | 販売元:小学館
(コメント情報ありがとうございます!)
Comment
新章(ときめのビギンズナイト)は、21・22合併号からスタートです。
御無沙汰しています。SICファンです。
昨年プライベートでおおごとがあり、仕事の締切も重なって、時間がとれずに離脱してしまっていました。
少し落ち着いてきたし『風都探偵』も連載再開したし…と思っていましたが、通院と仕事の締切が重なってしまって、今回もあまり時間がとれません。
ので、簡単な要約版のみ投稿させていただきます。今後もボチボチお付き合いいただければ。
■第144話『xの残影 1 / ときめのビギンズナイト』:カラー扉絵はときめ。
クエストの事件で、皆を裏風都から逃がした後、自分のビギンズナイトを翔太郎に話したいと、思いがけず本人も風都に戻って来たときめ。
本名は、万灯時女、雪侍とは二卵性双生児。特殊な能力を持つ人間を生み出す実験の結果生み出された親も知らない二人。その組織を襲撃した財団Xに保護されスカウトされた。
雪侍に連れられ初めて裏風都に入ったときめは、裏風都の創造主たるドーパントに遭遇する。その姿は、背から生える一対の翼と腰から生える一対の翼の計4つの翼はX字のように見え、真っ暗闇の中に一個の点が光る頭部には左右から小さな天使二人が抱きついている。腰にはドライバーを巻いている。
■恒例のインタビューは、上木彩矢 w TAKUYA。
ありがとうございます。
再びコメント頂けて嬉しいです^^
スピリッツ24号より。
■第145話『xの残影 2 / 幻影都市』
双子の兄弟である万灯雪侍から初めて裏風都に案内されたときめ。大都会とはかけ離れた風景で、先端がロケットのような東京タワーに似た巨大な塔がそびえ立つ。ときめはそのタワーにイヤな気配を感じる。そのタワーの一階に入った二人の前には、両肩と両腰に翼を持ち、漆黒の頭部の中心には一つの光点が灯り、頭部の両脇から小さな天使が一人ずつしがみついている怪人が現れる。ときめが初めて目にするドーパントだった。雪侍から、異空間に街を生成する能力を持つ「シティ」ドーパントだと紹介される。ドライバーからシティメモリを抜くと、その姿は、財団Xの制服に身を包んだ褐色の肌に金髪の若い女性となった。その名はトワ、特殊能力を持つ人間を生み出そうとしていた組織から、自分達と同時に財団Xに保護された、父方の遺伝子は自分達と同じだと聞かされていた妹だった。財団Xに関与しているのは雪侍だけだと思っていたときめは、トワを財団Xから抜けるように説得するが、シティメモリが適合するのが自分だけだからとトワはかたくなに拒否し、雪侍の力になると主張する。通常空間に帰還後、トワを利用する雪侍と言い争うときめ。その時、万灯雪侍に電話が入る。園咲家の担当となったという財団Xの加頭からだった。加頭は、テロリストに「エターナル」メモリを奪われたこと、強奪犯が「エターナル」メモリを全開してしまうとT2以前のガイアメモリは使用不可能となり、メモリを使用していた者のほとんどは変身解除されるが、12.5%の確率でメモリが排出不能となり暴走し使用者は死に至ることを伝える。丁度この時、第二風都タワー開発予定地で仮面ライダーエターナル、トリガードーパントとW、アクセルとの初戦が勃発していた。大道克己/仮面ライダーエターナルはエターナルメモリのマキシマムドライブを発動し、翔太郎、フィリップ、照井は強制変身解除され敗れる。雪侍とときめも異変を感じ、雪侍はオーロラメモリが作動しないことを確認する。ベゼルも動作せず裏風都へのゲートも開かない。こちらの風都の街に向かって、思わずトワの名を叫ぶときめ。
その時裏風都では、シティドーパントが巻いていたドライバーは砕けて地に落ち、シティメモリが直にシティドーパントの体内へと吸い込まれていた。頭を抱え苦悶の咆哮をあげるシティドーパント。
スピリッツ26号より『風都探偵』のダイジェストをお届け。Wのジョーカー以外の5つのメモリのドーパントが出現した『仮面ライダーエターナル』の事件が、ときめがジョーカードーパントとなる経緯の始まりである点は、なかなか巧妙だと思いました。シティドーパントは時が時なら「ART WORKS MONSTERS」で立体化してもらいたかったデザインです。
■人物関係図(左 翔太郎、フィリップ、鳴海亜樹子、大道克己、万灯雪侍、ときめ(万灯時女)、トワ)。
■第146話『xの残影 3 / 永遠の爪痕』
大道克己/仮面ライダーエターナルが、仮面ライダーW等との緒戦でエターナルメモリのマキシマムドライブを発動し彼等を下した時、父方の遺伝子は万灯兄妹と同じで同じ組織で生み出された「トワ」はシティドーパントとして裏風都にいた。トワが異次元に作っていた街は現在の裏風都ほど現実空間との密閉性が高くなかった。だから、エターナルと同様世界全体に干渉する能力を持っていたトワ/シティドーパントは、敏感にその影響を受け、大道克己の意識まで流れ込んできていた。暴走したシティメモリはドライバーを貫通し、荒れ狂ったままトワの体内に埋め込まれた。シティドーパントの、一つの光点が輝く真っ暗闇の頭部に左右からしがみついている二人の天使が大きく口を開き、苦悶と狂気の叫び声をあげる。東京タワーの中央部から先が宇宙ロケットとなっているかのようなタワー全体から稲妻のような光が放たれ、既に築かれていた建造物はボロボロと崩れていった。
裏風都へのゲートを開くこともできず自分のメモリも動作しなかった万灯雪侍とときめは、事態を見守るしかなかった。翌日、大道克己は風都タワーを占拠し、市民の強制NEVER化を宣言した。その時、万灯雪侍とときめも風都タワーを見上げる群衆の中にいた。万灯雪侍がスマホで報道を確認すると、エターナルメモリのマキシマムドライブ発動の影響と思われるドーパントの突然死や暴走事件が目に付いた。万灯雪侍も風都滅亡を覚悟した時、ときめの目に、ハードタービュラーに乗って現れエターナルに襲いかかった左右で色の異なる怪人の姿が映った。それがこの街の仮面ライダーだと悟るときめ。目まぐるしく姿を変えエターナルを追い詰めるW。万灯兄妹の周囲の群衆からはWへの声援が湧き始める。エターナルの起死回生の桁外れのエネルギーを帯びた攻撃を、金色の翼を持った姿に変容した仮面ライダーが打ち破り、大道克己を殺害しエターナルメモリを破壊する様を目撃するときめ。すかさずオーロラメモリの起動を確認すると、当時はタブレット大だったベゼルを作動させ、裏風都で突入する雪侍とときめ。
そこは、以前見ていた風都のコピーのような穏やかな世界ではなく、現在の裏風都と同じく死の香りがする黒い「街」に変貌していた。中央にそそり立つタワーからは禍々しいオーラが放たれ、街のサイズ自体は何倍にも広がっており、風がなくなっていた。雪侍がトワの異常を確信した時、彼等の目前に、地面を割って巨大化したシティドーパントが出現した。苦悶のあまり暴れ回るシティドーパントを前に、自分が止めると宣言すると、ベゼルを手放し、ドライバーにオーロラメモリを挿入する雪侍。戦闘の末、オーロラドーパントは、オーロラでできたかのような自分のローブを大きく広げ、巨大化したシティドーパントの全身を包み込み縛り付ける。オーロラドーパントはときめに対し、自分はトワを抑えるだけで精一杯だから、ベゼルで元の世界に戻り雪侍の会社の出紋という男にオペレーションXの始動を指示しろと伝える。
風都に戻ったときめは、雪侍の秘書の出紋大騎に、オペレーションXを始動しろという雪侍の指示を伝える。社長室を生活の場に使ってよい、食事は社員が届けると言い残した出紋大騎は、大きく「X」と書かれたアタッシュケースを持って姿を消した。何日かが経過する。窓の外に花火大会の様子が見える夜もあった。そしてある日、シャワールームから出て来たときめは不意に声をかけられる。
ときめ(新しい地獄の使者が現れて……私は事態の進展を悟った!)
「………千葉秀夫といいます。今後ともよろしく」
スピリッツ28号より『風都探偵』のダイジェスト。
■カラー扉(万灯雪侍、シティドーパント、ときめを背景にトワ)。
■第147話『xの残影 4 / 裏風都誕生』
この世界の風都に残されたときめの元に迎えに現れた千葉秀夫。秀夫は、「裏」空間への通路を開くビゼルをタブレット大からカード大に小型化したものを持っていた。万灯雪侍の要求で苦労して小型化したのだと言う。それを用いて「裏」空間へと入る秀夫とときめ。
ときめがそこで目撃した光景は、現在の裏風都と同じ黒い大都市だった。ときめにはそれが地獄にしか見えなかった。
秀夫とともに歩く裏風都の路地には、けだもの化したロードドーパントが群れており、ときめを餌だと認識して舌なめずりするロードを秀夫がたしなめておとなしくさせる。
雪侍との関係を問うときめの問いかけに、アドバイザーみたいなもの、トワの危機を知り本格的に「計画」に参加した、と答える秀夫。ときめはその計画が「オペレーションX」だということを理解する。
秀夫に連れてこられたのは裏風都の中心部に建つ、シティドーパント/トワがいたタワーだった。その周囲には足場のような骨組みが組まれており、以前の状態からは改築されているようだった。トワの暴走により裏風都が永遠に増大し表の風都すら飲み込みかねないので、それを制御するために秀夫がタワーを増強したのだという。
トワを案ずるときめは、秀夫の話も聞かずに、タワーへと駆け出し、その内部でトワを探す。
ときめは遂に、水槽のような、液体で満たされた巨大チューブの中に、体を折り曲げて漂うシティドーパントを発見する。チューブにすがりつきトワの名を呼ぶときめ。
そこに秀夫とともに雪侍が現れる。ときめに問われ、秀夫と雪侍がトワの現状を説明する。
「トワさんの体内のシティメモリはエターナルとの共鳴で制御不能に陥りました。変身者を傷つけずに摘出するのは至難の業です。」
「大道克己が死してなおその影響が残り続けている。」
「万灯永遠(トワ)…彼女の名のまま、永遠に力を発揮し続けるだろう。」
「今はこのタワーの機能で封印しておく以外にないんだ。」
「それをしてもなお彼女の力を抑えられず、黒い街は広がり続けているのだけどね。」
「だから街を整地するためのドーパントを選んで配備したんです。シティと同じように体成分から都市を作れる奴を。」
ときめを連れて来る役目を果たしたからか、研究に戻ると言って去る秀夫。
ときめは秀夫が子供でないことに気付いており、雪侍もそれを肯定する。
雪侍が壁面を操作すると壁が開く。そこには200個あまりのガイアメモリが壁面に埋め込まれるように収納され、その中央には1個のドライバーがあった。
秀夫のおかげで、薗咲式を上回る最新型のガイアドライバー、rexもほぼ完成したと語った雪侍は、「オペレーションX」がガイアメモリの力で自分たちが財団Xから独立するための計画だということを告白する。
極秘に進めていたがトワの暴走により始動の日が訪れた、予想外の悲劇だったが運命だったと言えるだろう、と半ば陶酔気味に語る雪侍。
壁面にあったドライバーはときめにやる、メモリは壁面から好きなものを選べ、と雪侍。
自分のクーデターのために妹を利用する雪侍を拒絶するときめだったが、財団Xはまもなくガイアメモリから手を引き、そうなるとトワの復活のための活動自体が反逆とみなされると雪侍から説明される。
トワを見捨てられないなら自分の運命を選べ、とガイアメモリ選択を迫られたときめは、トワも雪侍もちっぽけなガイアメモリに心を狂わされると、メモリへの拒否感をぬぐえず、その場から逃げ出す。
しかしトワを見捨てられず裏風都からは離れられないときめ。
その頃、仮面ライダーによって薗咲家は壊滅。その遺志を継ごうと、最後までガイアメモリ事業に携わっていていた財団Xの加津 順も死亡。財団Xは、ガイアメモリへの投資を継続するメリット無しと判断した。
ときめがシティドーパントが眠るチューブにしがみついていた時、タワーに警報が鳴り響く。
現れる雪侍と秀夫。ガイアメモリからの撤退を拒否した自分たちに、財団Xが制裁に現れたのだと言う。出紋大騎からD9ブロックに12人の侵入者が出現したことが報告される。
タブレット大のベゼルを手にした1人を中心に、性別も体格も様々な、財団Xの制服姿の人物12人が、ゲートを抜けて裏風都に現れる。
次回は第32号です。
スピリッツ32号より『風都探偵』のダイジェスト。
■カラー扉:『仮面ライダースカルの肖像』、裏面は津田健次郎、細谷佳正、内山昴輝のコメント。
■第148話『xの残影 5 / 禁忌』
財団Xの白服12人が裏風都に現れる。万灯雪侍は、これは警告ではなく攻撃であり。それが財団X流だ、と言う。ならば迎撃あるのみ、ガイアドライバーrexの試運転には丁度よいと、壁面のガイアメモリ収納庫を再度開く千葉秀夫。
侵入した財団Xの12人は全員がドライバーを装着しゴールドメモリーを起動した。万灯雪侍は、財団Xが最大戦力を投入してきたことを悟る。「タブー」という機械音声が12回鳴る。出現する全く姿の異なる12体のタブードーパント。巨大蛸型、巨大リザードマン型、巨大マンモス型、翼竜型、カマキリ型、巨躯に大鎌を担いだ者、レイピアと楯を持つ者、等。頭部の形状や、肩などに髑髏の意匠があることは、薗咲冴子のタブーとの類似点である。
出紋大騎から、薗咲冴子の変身体と同じ形状のものがいないこと、タブーメモリには変身者の内面性によって大きく外観や能力を変化させる特性があり、そのことから強力な個体が多数いる可能性が高いと推測されることが報告される。
まずはロードドーパントの群れが迎撃する。2体のロードが突進するが、巨大ダコ型タブーが放出した液体は、その水圧で突進するロード2体をたやすく吹っ飛ばすと同時にどろどろに溶かす。飛び上がった1体のタブーのレイピアの一閃で3体のロードが胴を横に両断される。
万灯雪侍は、財団Xからガイアメモリからの撤退と同時にトワ(シティドーパント)の処分も命じられたことをときめに伝える。ブラキオサウルスメモリとガイアドライバーrexを手にする千葉秀夫。秀夫と雪侍は、12本の「タブー」は禁忌を犯した万灯雪侍らを罰するという意味だろうと推測する。自分たちを一方的に「禁忌を犯している」と責める財団Xに対し、突然激昂するときめ。は、なだめようとする秀夫を無意識の思念波ではねのける。ときめは壁面から1本のガイアメモリを取ると秀夫からドライバーを奪って駆け出す。ときめが無意識に手にしたガイアメモリが何だったかに気付いてほくそ笑むと、ときめを止めようとする秀夫を制止する雪侍。
ロードドーパントを片付けた12体のタブーの前に現れたときめは、万灯雪侍の部下かと問われ「違う。家族だ」と答える。問答の後、ジョーカードーパントに初変身するときめ。
巨躯のタブーが大鎌を振り下ろすが、ジョーカーはその鎌を片手で受け止めそのまま握力で鎌の刃を割り、パンチ一発で鎌を持つタブーを大きく吹っ飛ばす。
その強さに警戒したタブー軍団は、右手のひらを上に向けてエネルギー球を生み出すと全員で一斉にジョーカーへと投げ付ける。
ジョーカーはエネルギー球をことごとく躱しながら突進すると、1体のタブーの首の骨をキックでへし折る。
ジョーカーの背後から襲いかかったカマキリ型タブーの晼のカマはジョーカーの背に刺さらず逆に折れてしまう。ジョーカーはその隙にカマキリ型タブーの頭部を掴むと地面に叩きつけて粉砕する。
カマキリ型タブーからちぎり取ったカマを飛行する翼竜型タブーに投げ付け、右翼と首を斬り落として撃墜する。
その強さに狼狽するタブー軍団。襲いかかるジョーカードーパント。
うわっー話スキップしちゃってる。
スピリッツ36・37号より『風都探偵』のダイジェスト。
■第150話『xの残影 7 / ジョーカーの怒り』
裏風都のビルの屋上に腰掛け、スマホの、殺した男を天井から逆さ釣りにしているコレクションの前でスクリームドーパントの姿で撮った記念写真を眺めて悦に入る五条一葉。
タワーで続けざまに大爆発が起こり興奮する。
千葉秀夫は出紋大騎からときめ/ジョーカードーパントの反乱であるという報告を受ける。
オーロラドーパントに突進しパンチを浴びせるジョーカー。ローブで身を包みガードするオーロラだが、凄まじい勢いで彼方のビルまで吹っ飛ばされる。
オーロラは防御用にメタルメモリをレイズしていたが、ジョーカーの一撃を受けメタルメモリがブレイクしてしまう。
裏風都を次の段階に進めるためにシティドーパントの能力を維持したまま、ときめに知らせずトワの居場所を移動していたことを告白するオーロラ。
トワを含めた自分たち3人は家族だろうと主張するジョーカーだが、自分が大事なのはときめだけで、トワには自分たちの理想を実現してくれたことを永遠に感謝している、と語るオーロラ。
怒りが爆発し凄まじいオーラを纏うジョーカー。自分も全力で攻撃するしかないと悟るオーロラ。裏風都の空で衝突する2体。太陽のような輝きが一瞬裏風都全体を照らす。
ときめが気が付いた時、表の風都の路地に倒れており、傍らには真っ二つに割れたドライバーと壊れたジョーカーメモリが転がっていた。既に記憶を失っていたが、トワを救う手段であることを感じていたのかジョーカーメモリを拾って立ち去った。
ガイアメモリの力や裏風都との通路を感知する能力に覚醒していたときめは、風都と裏風都を行き来し彷徨う「T字路の魔女」と呼ばれる存在となっていた。
そして左翔太郎と出会った。
ラブホテル「ジョーカー」の一室で自分の身の上を語り終えたときめは、自分は生まれた時から黒い側の人間であり、ドーパントに変身した財団Xの人間を殺戮してきた、翔太郎の隣りにいてはいけない人間だったんだと言うと、立ち去ろうとする。
その右手を掴み引き留める翔太郎。「待ってくれ、ときめ。……このまま…おまえを返さない。」
スピリッツ39号より『風都探偵』のダイジェスト。x編完結、テレアサではありえないオトナのお話。新章開始は10月頃。
■コン・テユ Special Interview 「NEVER ENDING ROAD to UTOPIA」(カラー2頁、モノクロ4頁)
「第三の男」は財団Xからの使者 / 「モノを落とす」ことが加頭の感情表現 / 愛憎の果てに……衝撃の結末 / NEVER、そしてエターナル / 回り続ける風車は僕のエネルギー
サイン色紙 2名 & サイン入り単行本 2名 抽選応募券あり。
■第151話『xの残影 8 / 魔女を愛した男』
ラブホテル「ジョーカー」の一室、自分の身の上を語り終え去ろうとするときめの左手を握り引き留める翔太郎。この街にいられない気持ちは理解できるが「はいそうですか」と別れられるほどおまえの存在は軽くないと翔太郎。翔太郎は、ときめに取り憑いていた「飢え」の正体は「家族の愛」、即ちガイアメモリによって愛する妹と弟を奪われた絶望と喪失感である、と指摘し、記憶を取り戻したことで「飢え」は強くなる一方のはずであり、それをほっとけない、と語る。その「飢え」を自分に埋めさせてくれ、「他人同士が結ばれて家族が始まるんだ」と告白する翔太郎。顔を赤らめるときめ。口づけしそのままときめとともにベッドに倒れこむ翔太郎。(ああ…そうだ。やっぱり…この人が…私を満たしてくれる人だった…!)とときめ。
裏風都の中央タワー内。ジョーカードーパントに手ひどくやられた双見 光が左手に松葉杖をついて歩いてくる。鉢合わせた千葉秀夫が、「どうです、光さん?」と傷の具合と万灯雪侍からの処罰の状況を皮肉っぽく尋ねてくる。傷は見た通り、処罰は無く「街の管理は気にせず迎撃に専念したまえ」と言われたと応える光。自分もお咎めなしだったという秀夫は、もう二度としくじることは許さないという万灯からのプレッシャーだと解釈していると語る。ロードメモリをときめに奪われ、ときめが最悪仮面ライダーを連れて自由に裏風都に出入りできることになった脅威を述べる秀夫だが、自分のミッションは「あと一歩でチェックメイト」だと余裕も見せ、歩き去る。自分が置かれている状況を認識して気を引き締め、包帯と松葉杖をその場に捨て、壁を伝いながらヨタヨタと歩き去る光。
「CITY」と刻印された巨大なモノリスに「………いよいよだ。あと少しだけ…よろしく頼むよ… …………トワ!」と語りかける万灯雪侍。
ホテルジョーカーの一室のカーテンの隙間から朝日が差し込む。目覚めた翔太郎の隣りにときめはいなかった。
事務所に戻りときめが再び消えたことを報告する翔太郎。しかしときめの穏やかな寝顔を目撃していた翔太郎は「でもそう心配するなって。朝日に消えるのも魔女らいいだろ… 一応大人の男と女だぜ、互いの思いの丈は全て打ち明けた。その上で離れていたいならそれでもいい。俺の心は決して離れないとあいつにも伝わったはずだからな」と落ち着いて語る。安心するフィリップと亜樹子。シティドーパント=万灯トワの共鳴暴走により裏風都が生まれ、万灯雪侍は理想郷建設という凶器の道へと走った。そのために万灯雪侍は万灯トワを裏風都のどこかに隠蔽し続けている。明らかになった戦いの輪郭を追いながら、千葉秀夫が風都各地に設置しようとしていた空間転位粒子発生装置の目的に疑問を持つフィリップ。
その時、事務所のドアをノックする音が聞こえる。その後ろ姿は黒く長い髪の女性である。
───また誰かが突然ドアを叩く。だが、俺たちはこの依頼人が最後の戦いの口火を切る存在になるとは、まだ知らなかった……!